書道家
金澤 翔子さん

素晴らしい作品が沢山あり、どれも優劣つけ難かったです。
ありがとうございます。

画家
Daniel Kellyさん

この度パラリンピックアート世界大会で世界の様々なアート作品を見ることができ、嬉しく思います。審査のためだけでなく、たくさんの作品を拝見することはとても楽しい時間でした。数多くの作品の中からNo.157を選んだのは、この作品を見てたちまち笑顔になったからです。モチーフの赤いくちばしの鳥は愛嬌があり、作品の独創性、シンプルな所、そして配色の深さにも魅了されました。今後も皆さんがアート作品を作り続けていかれますように願っております。

画家
遠藤 彰子さん

世界中から多くの作品が集まったことによって、それぞれの国や地域の「祭り」に対するイメージや嗜好性が垣間見え、とても興味深く審査をすることが出来ました。
どの作品も生き生きとした生命感が感じられ、祭りの華やかさや楽しさ、時に感じる切なさなど、それぞれが込めた思いが画面を通して伝わってくるようで、とても胸が熱くなりました。また、自分たちの常識や価値観が揺さぶられるような、意表を突いた発想や視点も見受けられ、その柔軟な想像力には感心させられました。
次回もたくさんの方が参加してくださることを楽しみにしております。

パリ日本文化会館展示部門アーティスティックディレクター
岡部 あおみさん

パラリンアート世界大会の審査に、初めて参加させていただきました。実際の作品ではなく、画像データによる審査のため、細かいタッチや色彩のニュアンスなどの質感は分かりづらいのですが、逆に構図の妙味などが際立ちます。また作品と作者の名前だけしか知らされていませんから、作者が何歳なのかは想像するしかなく、子供の落書きのような絵を前にすると、もし年齢が分かれば、評価の尺度が変わるだろうと思いました。 今回は「祭り」がテーマなので、国内外ともに、色彩の祭り、色彩を謳歌するといった抽象的な傾向の強い作品と、世界大会にふさわしく、国境を越えて世界中の人々が和をなす楽しいフェスティヴァルといった、理想を掲げた作品が共通してかなりあったのが興味深かったです。
「祭り」というハッピーでにぎやかなイメージを醸し出すために、赤、黄、緑など暖色系の色彩を駆使した人が多くいましたが、浮世絵のような形態が集積する凝縮した構図の場合、そうした色彩ばかりに偏ると、強くなりすぎ、圧迫感を生じさせてしまった作品もありました。「祭り」のテーマとどう結びつくのか、疑問のある作品もありましたが、一見して、魅力的な個性を発揮している作品には惹かれてしまいます。テーマにそわないと減点なのか、独創的な絵であれば、問題ないのかなど、そのへんも評価に迷うところでした。

美術手帖
田尾 圭一郎さん

二次審査では1288点から232点まで作品が絞られ、その多くが、高い表現技術を持っていたり、強い表現欲求を放っていたりするものだった。この中から表彰され多くの目にふれる作品が選ばれるにあたり、私は、先に挙げた(作家の)主体的な要素だけでなく、「誰かの心を動かし得るか」という客体的な視点をもって、再度の審査に向き合った。それは、「わぁ、すてきな絵！」という衝撃的な感動だけでなく――何故このような絵が描かれたか、何を表現しようとしているのか、そして自身はこの絵画の何にこんなにも心を動かされているのか、という――作品を映し鏡とし、削ぎ落とすように感興の言語化を試みる、ストイックな営為だった。多くの(そして素晴らしいキャリアの！)　審査員の方々に囲まれ、現代美術の発信(メディア)に関わっている自分に付された役割とは、(おこがましくも)そういった作品をあぶり出し、発掘し、提示することなのではないか、と考えた。

今回、そういったことを考えながら二次審査にあたり、主催の方のご厚意で設けていただいた“美術手帖”賞には、そのなかでも特に自身と向き合わされた作品を選んだ。表彰式や記録集を通して鑑賞する方々の、その歩む足を、ページをめくる手を、止め、自己に問いかける契機にして頂ければ、それ以上の幸いはない。

アウトサイダー・キュレーター
櫛野 展正さん

「うわぁ」「すごい」
審査をするなかで、そんな驚きの声が自然と出てきました。
これまで日本の「障害者のアート」は、山下清に代表されるように主に知的な障害のある人たちによる表現が中心でした。そうした表現は、いままでたくさん紹介されてきましたが、好きな物や特定の記号を繰り返し描くなど、そこには特定のパターンが多く見られる状況です。
ところが、今回拝見した作品には、そうしたお決まりの表現は少なく、画材や技法などの点でも、とてもバラエティ豊かでした。さらに海外からの応募作品についても、各々の母国の文化などを見事に捉えた表現が多く、こんなにも多様性に富んだ公募展に関わることができたことを嬉しく感じています。

一般社団法人 アート東京
アートフェア東京
マーケティング & コミュニケーションズ 統括ディレクター
墨屋 宏明さん

選ばせていただいた5点の作品は、具象、抽象、人物と多様ですが、どれもその作家の内面が強く表現ににじみでているように感じられました。“祭り”というテーマをダイレクトに表現しているという作品が多数ある中で、この５作品は、その作家自身の身体感覚や記憶の中にある何かが、絵の中に現れてきていて、鑑賞者である私自身の、鼓動や思考と共鳴し、いつまで見ていても目が離せない作品でした。

アーティスト
マッケンジー・ソープさん

GALLERY SIDE 2　ディレクター・オーナー
島田　淳子さん

見る人に訴えかける色と形の美しさ、発想の自由さ、喜びを与えるパワーを感じながら審査させていただきました。
抽象的な作品は複製では判断しにくく、申し訳なく思いましたが、個々が繰り出す具象的なイメージを魅力的に感じました。
また、技術的に優れた作品も多くありましたが、意図的にさえ見える技の稚拙さや構図の大胆さを含む、新鮮で枠を感じさせない表現を優先させました。
長い美術史の後に立つ現代とは何かを考え、既存の定義、境界線を広げる作品を作ろうとする作家の意思と向き合う日常の仕事の中で、今回の作品群を見せていただき、見る側である他者につながる、あるいは、他者に与えることができるという視覚作品の普遍性に接した思いがします。
そこに美術の社会性があるように思います。この機会をありがとうございました。

彫師 Tatto Artist
Tomomi Mahariさん

想像以上の、クオリティ。
同じアーティストとして羨ましくなるほどの大胆な感性に本当に驚きました。
【カーニバル】というテーマからなぜこの様な絵画が生まれるのか…
深く感覚を揺さぶられる作品が多く質の高いインスピレーションを頂けました。

彼らには私たちが出来ないことが、できる。
私たちが見えないものが、見える。
私たちが表現できないことが、表現できる。

同じアーティストとしてリスペクトの気持ちしか生まれません。

私はいつもアートを生み出す時に【鳥肌の立つもの】【ぞっとするもの】を作ろうと、意識的にその世界観にチャンネルを合わせ制作を行うのですが【彼らはもうすでに、その世界観の中に常日頃、自然体で暮らしていてそこから、色や文様を放っている。】その様に感じました。
色んな意味で、アーティストとしてとても羨ましく思います。

色んな世界に旅をさせて頂けました。ありがとうございます。

アーティスト
横尾　美美さん

今回、パラリンアート世界大会に集まりました数々の作品に触れる機会に恵まれたことに感謝いたします。
"祭り"がテーマということもあり、どの作品からも描き手の魂の鼓動が伝わってくるものばかりで、作品のひとつひとつの色彩がうごめき、さまざまな音が聴こえてくる。
そのような素晴らしい作品たちに出会えたことを、嬉しく幸せに感じております。